技能実習制度の行く末

新年早々痛ましい事件が報道されました。2年間に亘って実習先である建設会社の日本人従業員から肉体的、言葉の暴力を受けていたとの事。何とも言い難いくらいに3社間関係にあるベトナムの送り出し機関・監理団体・受け入れ機関(企業)のいずれも自らの機能を果たしていないために起きた事件です。この事件が報道された同時期に法務省では技能実習制度及び特定技能についての法的見直しを検討する勉強会が開かれたと報道がありました。制度の見直しは必要か不要かで言えば、要所において必要です。特にこのような暴行事件が起きた際の3社における厳罰化がなぜ存在していないのか疑問です。つまりこのような事件においては言うまでもなく暴力を振るった人物やその人物の監督先が悪いのですが、それ以外にも送り出し機関と監理団体にも連帯責任があります。ここまで悪化する前に施せた手立てはあったはずです。この技能実習制度の廃止を訴えることは簡単かもしれません。しかしすでに日本のあらゆる分野において技能実習生は活躍しており、日本を支えている人材群であるという事実もまた然りです。例えば食に関する漁業・農業分野、インフラに関する公共建設分野等、日本人材が今から取って代わることは本当にできると思いますか。10代から30代の日本人材の支援もさせていただいている私は講演の際などでいつもお話しさせていただいていますが、彼らは決して日本人材のポジションを奪っているわけではありません。だからこそ制度整備を今一度厳格に行い、いかにして共生社会を創造していくかを議論していくべきなのです。それが今後の日本の発展や成長に影響していくからです。